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惟 yi 紫野京子のWebsite
2月の短歌
黒き枝花の蕾の硬きまま
名も知らぬ鳥囀りゐたる

灌木をつつむ空より小雨降る
三椏(ミツマタ)の光となりて咲き初めんとす

世の日々の哀しき事ぞ多かりて
人は人なれ我は我なれ
夢見しは思へるひとのあるべしと
信じたくなほ信じてはゐず
ざわざわと騒ぐ心の残りゐて
我が心根の何色ならむ
哀しみの充ちくるもとを知らずして
流るる先のいずこにやあらむ
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黒き枝花の蕾の硬きまま
名も知らぬ鳥囀りゐたる
灌木をつつむ空より小雨降る
三椏(ミツマタ)の光となりて咲き初めんとす
世の日々の哀しき事ぞ多かりて
人は人なれ我は我なれ
夢見しは思へるひとのあるべしと
信じたくなほ信じてはゐず
ざわざわと騒ぐ心の残りゐて
我が心根の何色ならむ
哀しみの充ちくるもとを知らずして
流るる先のいずこにやあらむ