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​三日月

暗闇に三日月が落ちていた

持ち上げられない重さのはずなのに

それは一枚の紙のように薄かった

折り紙を切り抜いたかのように

けれど手を伸ばして持ち上げようとすると

​全宇宙の重さで私に迫るのだ

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